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いま本を買うなら電子書籍がオススメ!
みなさん、最近書店に行ったことはありますか?
10年前であれば本を買うなら書店に行き、電車やカフェでも手に取って本を読んでいる人の姿を当たり前のように見かけていました。
それがこの10年、特にこの直近5年間で出版市場は大きく変化し、電子書籍の普及が急速に進んでいきました。
出典:日本における電子書籍化の現状(2020年版)―― 国立国会図書館所蔵資料の電子化率調査――
2019年には国内出版物の33.2%は電子化され、とりわけマンガと実用書の2ジャンルについて顕著にその傾向が表れています。
場所を選ばず手軽に読み進めたいマンガと実用書は電子化とマッチしやすく、私の経験からも是非スマホ読書をオススメしたいと思っています。
電子書籍のメリットはざっくり以下のようなことが挙げられます。
- 持ち運びが不要(常に携帯しているスマホやPC、タブレットでいつでも閲覧できる)
- 収納場所が不要(特に巻数の多いマンガや、分厚いビジネス本、気付けば増える自己啓発本などに有効)
- 時間、場所を問わない(暗い場所でも読める、ふと暇なときに探して読める)
- 書店の在庫に影響しない(欲しいものをさくっと検索していつでも変える)
などなど。
「本を読もう!勉強しよう!」と思っても、持ち運びが重くて大変。といった意欲を削ぐような面がなく、読書の先にある目標にも向かいやすくなるでしょう。
しかし、世の中には既にたくさんの電子書籍サービスが展開され、どれを選べばいいか非常に悩みどころです。
今回は様々なデータをもとに、皆様がご自身に合ったサービス探しをするご助力が出来ればと思います。
目次
①大手IT企業が提供するサービス
・オススメ1 Kindleストア
・オススメ2 Kindle Unlimited
・オススメ3 ebookjapan
電子書籍サービス利用者ランキング
出典:インプレス総合研究所『電子書籍ビジネス調査報告書2020』
2020年8月に発表された調査では、「有料、無料問わずに電子書籍を利用している人に利用しているサービスをアンケート」したところ上記グラフのような結果が出ました。
電子書籍ストアやマンガアプリが混在し、定額制読み放題サービスから投稿型サイトまで多様な形態が含まれています。
ここで注目すべきはKindleストアの強さです。
以下の調査で分かる通り、電子書籍で買われるのは主にコミック。つまりマンガなのですが、数あるマンガアプリを差し置いて堂々1位となっています。
▼【図表2.電子書籍市場規模のジャンル別内訳】
出典:インプレス総合研究所『電子書籍ビジネス調査報告書2020』
Kindleと言えば専用端末もあるAmazon社のサービスですが、とにかく書籍数が膨大でマンガにとどまらずあらゆるジャンルの品揃えが豊富です。
Kindleストアの良さは後述しますが、このデータにはユーザーが選ぶ理由が明確に存在しそうです。
2位以降はマンガアプリが上位を占めていますが、大きく分けると以下3つのグループに分けることが出来ます。
- 普段使っているサービスの提供元企業が運営するマンガサービス(Kindleストア、LINEマンガ、comiko(LINE)、ピッコマ(カカオトーク)楽天kobo、Google Playブックス、ebookjapan(Yahoo! JAPAN)など)
- 出版社直営の専門サービス(少年ジャンプ+(集英社)、マンガワン(小学館)、マガポケ(講談社)など)
- その他のマンガアプリ(ピッコマ、コミックシーモア、など)
そして各サービスを調べて比較していくと、おおむね上記3グループで特徴が分かれていることが分かります。
「どのサービスを使おうか?」迷っている方は、この3グループの特徴を理解したうえで、自分に一番合ったサービスを選択すると良いでしょう。
何を重視して選ぶか。電子書籍サービスにおける3つの特徴
それではさっそく、それぞれの特徴を見ていきましょう。
比較するポイントとしては以下が挙げられます。
- 書籍数(品揃え。見たい本があるか?)
- 注力ジャンル(マンガ、ビジネス本など何を読みたいか?)
- 購読方法(定額、買い切り、無料提供など)
- 利用者特典、お得サービス(使うことでのメリット)
- 読みやすさ、使いやすさ
それぞれのグループの傾向について検討していきたいと思います。
大手IT企業が提供するサービス│圧倒的な使いやすさ・総合力の高さ
書籍数◎、使いやすさ◎、複数サービスを併用したくない人や網羅性、総合的な良さを求める人向け!
まず、このグループに該当する代表的なサービスとしては以下が挙げられます。
サービス名 | 運営企業 | URL |
Kindleストア | Amazon | Kindleストア公式ページ |
Kindle Unlimited | Amazon | Kindle Unlimited公式ページ |
LINEマンガ | LINE | LINEマンガ公式ページ |
comiko | NHN comico(LINE系) | comiko公式ページ |
楽天kobo | 楽天 | 楽天kobo公式ページ |
Google Playブックス | Google Playブックス公式ページ | |
ebookjapan | イーブックイニシアティブジャパン(Yahoo! JAPAN系) | イーブックイニシアティブジャパン eBookJapan |
これらはすべて大手ITサービスを運営する企業が提供(連携)しているものになります。
そのため利用においてログイン連携やポイント利用といった、普段利用しているサービスとの併用でのメリットを受けることが出来ます。
また、ITサービスにおけるノウハウも蓄積された企業のため、サービスの利便性、書籍検索にも優れ、利用の際に煩わしさを感じることも少ないでしょう。
中でも私がオススメするのは、Kindleストア、Kindle Unlimited、ebookjapanの3つです。
Kindleストア
書籍と言えばAmazonですが、このKindleストアでは約320万冊以上という圧倒的なラインナップが最大の強みとなっています。
ショッピングなどで使うAmazonアカウントさえあれば利用可能で、主にKindle無料アプリをダウンロードして閲覧する方法があります。
※ダウンロードページは以下
Kindle for PC (Windows) [DL]
Kindle for Android
Kindle for iOS
Kindleアプリの利用方法は別途紹介しますが、「読書をデジタルデバイスで」行うという点においてかなりこだわりを感じた設計になっています。
画面の見え方、明るさ、メモ、しおり機能など、あらゆるジャンルの書籍を読むために考え抜かれた使い勝手の良さがあります。
活字書籍のイメージがありますがマンガの種類も豊富で、「他のマンガアプリにはないニッチなタイトルでもKindleならある」ということも多々あります。
私自身もあらゆるサービスを利用していますが、読みたいマンガや新刊がマンガアプリにない場合はKindleストアを覗きにいく習慣があります。
それくらいのタイトル網羅性があり、「マンガや小説、専門書などを1つのサービスでまとめて買いたい」といった方には最もオススメできるサービスです。
もちろん、現代社会ではもはや必須サービスとなったショッピングのAmazonアカウントで利用できるという点も魅力的です。
無料本も豊富で、たまにキャンペーン等で「この本無料なの!?」といったタイトルが出ていることもあり、
ニュースサイトを見る感覚で暇なときに商品一覧を眺めてみることも一つの楽しみになるかもしれません。
Kindle Unlimited
Kindleのサブスクリプション版(定額読み放題)がこのKindle Unlimitedです。
Kindleのほとんどが読み放題対象になるのですが数で言うと200万冊以上が閲覧可能です。
新規利用者は30日間の無料期間を経て、その後も継続して利用したい場合は月額980円となります。
使い方はKindleストアと同様、専用アプリが主になり、書籍のダウンロードも可能です。
Kindle for PC (Windows) [DL]
Kindle for Android
Kindle for iOS
月額980円ということはマンガで月2冊、他専門書やビジネス書になると1冊買うよりもお得というお手頃価格となっております。
解約手続きも簡単、かつ新規利用者特典もあるため試しに利用してご自身の読書スタイル、好みに合うか試してみるのも良いと思います。
他にも、例えば数巻に及ぶシリーズ作品を読み進めたい時にだけ月額利用をするといった柔軟な利用方法も考えられます。
「マンガを買い過ぎて家計に響く」、「マンガや本を月1冊は必ず読む」といった方には是非オススメしたいサービスになります。
一方で、長期利用をしている私の個人的見解ではありますが「話題の本が無い」、「ピンポイントに読みたいと思った本が無い」といった欠点もあると思います。
サブスクリプションサービスにありがちなことではありますが、ここが完璧ではない最大の理由になると考えます。
「流行りの作品を見たい」、「待望の新作を読みたい」といったニーズが固まっている方にとってはオススメしづらいため、
このあたりのイメージを掴むためにもまずは無料体験をしてみるといった作業は必要かと思います。
ebookjapan
イーブックイニシアティブジャパン eBookJapan
Yahoo! JAPANを運営するヤフー社のグループ、イーブックイニシアティブジャパン社が運営するマンガ主体の電子書籍サービスです。
20年以上の運営歴を持つ最古参サービスであり、関連企業であるソフトバンク、ヤフー、PayPayユーザーにとって豊富なメリットが提供されています。
そして何よりマンガ好きにとっては絶対重視の「読みたいマンガは大体ある」というラインナップの安心感。
これがebookjapanの特徴です。
もちろん、Yahoo! JAPAN IDがあれば流用可能といった点も便利な要素の一つとして存在します。
取扱冊数は65万冊と、Kindleと比較すると見劣りしますが、ここはマンガ主体という領域特化型サービスであるためマンガを読みたいなら問題なし。
無料マンガも話題作含め、常時2,8000冊以上あるため購入しなくても楽しめますし、
購入する際に多くのタイトルで「無料試し読み機能」が付いており、1話~1章程度を読むことが出来ます。
ランキングやオススメで出てきた作品の表紙やあらすじをみて、試し読みをして「続きを読みたい」となってから購入することが可能です。
特典も豊富で「Yahoo!プレミアム会員やPayPayユーザーであればポイントが貰える」といったキャンペーンも長らく続いていますので、
既にこれらのサービスを利用している人が合わせて使うといった流れもお得かと思います。
私は多数のマンガアプリを利用したうえで、このebookjapanが最も便利なためマンガについての主力アプリとしています。
テレビCMがあまり放映されていないため、中には知らない方もいらっしゃるかと思いますがクオリティの高いサービスですので是非オススメです。
出版社直営のマンガサービス
書籍数△、使いやすさ〇、読みたいマンガが決まっている、特定マンガ雑誌ファンの人向け!
実は各出版社でも雑誌や小説などの電子書籍サービスを展開しているケースが多いのですが、総論で言うとオススメはしません。
何故なら現状、「IT企業が展開するサービスと比較して、圧倒的に使いづらい」ためです。
個別に会員登録をし、見た目の洗練さもさほどなく、書籍検索に手間取ることも多いだろうと容易に想像のつくユーザーインターフェースでした(恐縮ですが)。
やはり紙媒体主体の企業はデジタルトランスフォーメーションの遅れは否めないのだと思います。
しかし!
実はマンガに特化したアプリも各社展開しており、こちらはIT系マンガサービスに近しい体験を可能にする設計がされており人気を博しています。
やはり若年層向け、かつ主力コンテンツである週刊漫画雑誌などは早期にデジタル化注力を進めているのでしょうか。
そして何より魅力的なのが「週刊雑誌同様、連載中の最新話を読むことが出来る」という点です。
ここでは何が読めるか?という観点に絞って、主力のサービスを紹介していきます。
少年ジャンプ+(集英社)
1,700万ダウンロードを突破するモンスターアプリで、少年ジャンプそのものを読むことが出来ます。
ダウンロード自体は無料で、無料作品も楽しめるアプリになっています。
週刊少年ジャンプの購読は月額980円。同アプリにてジャンプSQは月額500円となっています。
連載漫画だけでなく、過去の名作が無料キャンペーンで見れたりするなど週次での楽しみではなく毎日楽しめるサービスとなっています。
ちなみに少年ジャンプの更新時間は何度か変わったようですが?現在は月曜日0時。深夜にコンビニに行かなくて済みますね。
マンガワン(小学館)
ビッグコミック、スピリッツ、サンデーなどで知られる小学館のマンガアプリです。
毎日午前9時と午後9時に回復する「ライフ」を使ってマンガを無料で毎日8話読めます。
「曜日掲載」「全巻イッキ」「0時に無料」といった掲載タイプが存在し、それによって読み進める進捗も変わっていきます。
各曜日に楽しみを作りたい人にはオススメです。
少年誌から大人向けまでラインナップが揃っており、やはり一つ一つの作品のクオリティは高いです。
小学館のマンガが好きな方も多数いると思いますので、こちらも「読みたいマンガが決まっている人」にオススメしたいアプリとなります。
また、課金等で読める量が増えたりもしますのでお好みです。
その他
他にも講談社のマガポケ(週刊&別冊少年マガジン)や、スクエアエニックスのマンガUP!など、様々な出版社運営マンガアプリが存在しています。
これらをまとめると「読みたいマンガが決まっていて、連載中のマンガをすぐに読みたい、毎日コツコツ読み進めたい」といった方々へ向いているサービスとなっています。
網羅性はないものの、作品や雑誌ファンの方は是非お試しください。
その他のマンガアプリ
最後に、独立系のマンガ特化型アプリについての紹介です。
ここでは作品の網羅性を軸に、これまで紹介したサービスにはない特徴を持つ2サービスをピックアップします。
Renta!│電子書籍のレンタルサイト
まずはCMでおなじみのRenta!です。
特色はなんといっても書籍の「レンタル」と「購入」が選べる点です。
購入するよりも安価に、100円からレンタルができ、1回だけ読みたい場合はレンタルするのが確実にお得です。
ラインナップは幅広く、一般マンガからライトノベルや写真集までをカバーしています。
ジャンルごとの品揃えで言えばそこまでの満足度は無いものの、
暇つぶしで使うにはコスパが良く絶好のサービスとなっています。
外出せずに自宅でごろごろマンガを読んでいると、ついついお金を使い過ぎてしまうといったこともあると思います。
そんな方にはまさにうってつけのサービスと思われます。
ピッコマ│
最後に紹介するのはピッコマです。
ピッコマでは人気マンガやSMARTOON、ライトノベルやオリジナルマンガまで毎日無料のマンガ・ノベルをすぐに楽しむことができます。
特にライトノベルや、いわゆる「異世界系」のラインナップが豊富なため、そのような作品嗜好がある方にはオススメです。
私の周りには「マンガアプリの主要な無料作品は読み切って、何か他に読み進められるものはないか」と新たな暇つぶしを探している友達が多くいます。
そんなときにピッコマを併用して、間をつなぐという方法もあるのではないでしょうか(笑)。
実際に色々作品を試していると新たな出会いも多く、次に読みたい本を探す時には有用なのかもしれません。
まとめ
ここまでご覧になっていかがでしょうか?
電子書籍サービスは多数あるものの、用途や嗜好によってそれぞれに傾向があり、選択肢はかなり狭められたのではないでしょうか?
電子書籍は購入した作品が本棚機能に集約されていくサービスが多く、見返す際やコレクションの観点でも極力1~2つのサービスをメイン使いすることをオススメします。
それ以外で、お金を節約して楽しみたかったり、購読作品発売日の合間の日々に読む本を探したりといった目的で各種サービスを併用する方法もあります。
みなさんもいろんなサービスを利用してみて、お気に入りの電子書籍ツールを確立していって下さい。