ビジネスマンとして「もっとスキルをつけたい」、「箔をつけて昇進を目指したい」、「改めて体系的に学びたい」と思ったときに頭をよぎるMBA(経営学修士)について考察したいと思います。
私自身、半年ほど単科をいくつかお試し受講してみたり、国内外様々な大学院を調べたり、一流MBAと呼ばれる大学院の卒業生の話を聞いてみて入学を検討したことがあります。本日はそれらを踏まえて、やってみるべきか否かの判断材料になるような情報を提供いたします。
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MBAとは
まずMBAとは「Master of Business Administration」の略で日本では経営学修士と呼ばれ、経営学の大学院修士課程を修了すると授与される学位のことです。ここで間違えやすいのはMBAはあくまで学位で、資格ではないという点です。大学を卒業すると履修した学部の学位を授与しますが、MBAは大学院で経営学を学び、卒業することで得られる学位ということになります。つまり「MBAを得たからと言って特定の職業につけることはない※例外あり。後述」ということを覚えておきましょう。MBAプログラムを提供している大学院のことを一般的にビジネススクールと呼ぶことがあります。あくまでビジネスを学ぶ場であり、卒業することで何かを行う資格や権利が得られる訳ではないのです。
具体的な資格取得を考えたいという方はこちらも参考にしてみてください。
参考記事:: https://muracolumn.com/働きながら資格を取る│厳選!仕事や転職活動に/
しかしグローバルビジネス界隈でMBAはエリートの必修科目のように認知され、世界一と称されるHBS(Harvard Business School)のように、卒業生となると一流企業はこぞって採用に乗り出すほどの信頼と実績のあるビジネススクールも多く存在します。
実際に国内ビジネスの第一線で手腕を振るう経営者、楽天の創業者である三木谷浩史氏やディー・エヌ・エー会長の南場智子氏はHBSの卒業生でありMBAホルダーです。他にもマッキンゼー・アンド・カンパニーやゴールドマン・サックスのようなグローバルエリートが集う企業にはMBAホルダーが数多く在籍し、国内大手企業でも海外MBAへの留学を推奨し、帰国後にポジションを獲得する事例は珍しくありません。
それでは、なぜ世界のビジネスエリートたちはこぞってMBAを目指し、一つの登竜門として認知されているのでしょうか?
MBAで学べる事
何故MBA卒業生はそこまで需要があるのか?
それはMBAがただ単に「ビジネスを学ぶ場」ではないからです。多くのMBAプログラムを提供するビジネススクールではこのようなビジョンを掲げています。
変革をもたらすビジネスリーダーを創出すべく、その求められる知識や手法の習得を提供する
そうです。そもそも入学が許されるのは「変革を自らの力で巻き起こす意思を持つ者」なのです。その覚悟を持ち、大志を抱き行動を起こし、難易度の高い試験をクリアするための努力と自己管理を怠らず、MBAでの学習は目的ではなく通過点と捉え、未来を見据える者だけが集う場所と言っても過言ではありません。企業で働いている方、特に人事で採用に携わったことのある方なら分かると思いますが、仮にビジネスの知識や経験が乏しくても、ここまでの意思や行動力を持つ人材は将来性を感じで是非欲しいと思いますよね。入学前、そして入学してからまず学ぶことは知識や経験ではなくリーダーとしてのマインドなのです。定性的jながらここが最も重要であり、私の周りの一流MBAホルダーたちは必ずこの精神的な覚悟を言語化し、鍛えられたと教えてくれます。当然授業は義務教育のような座学ではなく、主体的な参加を求められるスタイルが一般的になっています。
そんな前提がありながら実際どのような履修科目になっているかというと以下のようなものになります。
経営をするために必要な領域となるマネジメント、財務・会計、戦略立案が各ビジネススクール学ぶでメインとなる領域になります。企業の経営企画や戦略コンサルで働く方には馴染みのある領域かと思います。実際、MBAを修了したのち起業する方も多くいますが、コンサルや事業会社の経営企画をセカンドキャリアとして選択する方が多くいます。やはり経営に近い職制、ポジションとの親和性が高い学習機会ですから、得られた知識を活用できる場を求める方が多いようです。
もちろん挙げたカリキュラムは概要であり、基礎講座から細分化された応用科目まで選択制で学習を深堀できるようになっています。将来の自分の姿を想像し、必須スキルを習得していく流れがよいでしょう。
MBA修了後のキャリア
冒頭、「MBAは資格ではないため特定の職業に就く権利を得るわけではない※例外あり」とお伝えしました。しかしMBAによりキャリアの選択肢が拡大することは間違いありません。
例外ありとした理由は以下のようなケースがあるからです。
たとえば転職市場における大手外資系企業やコンサルティングファーム、GAFA(Google,Amazon,Facebook,Apple)といった人気企業では、採用条件のMust(必要条件)、もしくはWant(歓迎条件)としてMBAを明記していることが多くあります。つまりMBAがないとそもそも入社できない(orきわめて困難)だということです。企業の採用活動には膨大なコストがかかります。優秀な人材を効率よく獲得するためのフィルターの一つとしてMBAが設定されることがあり、これがMBAを得る最大のメリットの一つと言えます。
「行きたい会社がある。入社して活躍し、貢献する自信もある。しかし入社条件を満たしていない」というのは企業にとってもあなたにとっても非常にもったいないことです。しかし企業にはあなたのこれまでの活躍や能力を見て採用する時間や術は残念ながらありません。あなたのやりたいことを実現するにはあなたが企業に自身をプレゼンテーションしなければなりません。そのご挨拶がMBAになり得るのです。
いかがでしょうか?
MBAを修了することは自身にとっても、周囲にとっても様々な意味をもたらします。ぜひ、この機会に挑戦を検討してみてはいかがでしょうか。
次回はMBAを修了した卒業生たちのその後のキャリアについて書いてみようと思います。
是非、こちらもご覧ください。
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